中山義隆石垣市長が、市民も竹富町など離島住民も市の火葬場使用料金を「八重山は一つ」の観点から同一にすることに理解を示し、実施の意向を示している。6月議会で内野篤議員の一般質問に「前向きに検討したい」とその意向を明らかにした▼現在、市の火葬場や霊きゅう車使用料金は、市民と他市町村民では最大6千円の開きがある▼ところで那覇市は渡嘉敷や座間味、久米島など周辺五つの離島を旅する那覇市民にフェリー往復代金と宿泊費の一部を助成する「島たび」助成を実施、各島から喜ばれている▼翁長雄志市長が八重山3市町同様、これら5町村と那覇市はフェリーで結ばれ、密接な関係にあるとして各島々と「共存共栄」を目的に独自予算で始めた。本年度まで毎年4千万円の3カ年事業に応募が殺到。抽選で計1万6千人余が離島住民との交流を楽しんだが、その経済効果は決して小さくない▼八重山も今回、中山市長の離島への配慮で火葬場料金が見直されることになり喜ばれているが、問題は実施時期だ▼担当の市民保健部は、新火葬場完成時の2016年4月以降を想定しているようだが、それは再来年の話。常日ごろスピード感のある行政運営を強調する中山市長が、やろうと思えばすぐできることを再来年まで待たせるのは市長らしくない。(上地義男)
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