任期満了に伴い9月2日告示、7日投開票で行われる与那国町議会議員選挙は、定数6人に対し、現職5人、新人2人の合わせて7人の立候補予定者がほぼ確定した。前回は同島への陸上自衛隊配備の是非が大きな争点となったが、配備予定地の南牧場の敷地造成工事が始まるなど、配備が現実化する中、争点が、配備への賛否から深刻化する過疎化や島の経済活性化対策などに変化する可能性がある。
現職で立候補の意向を示しているのは、与党の前西原武三氏(60)=久部良=、糸数健一氏(60)=祖納=、嵩西茂則氏(52)=比川=の3人。野党は田里千代基氏(56)=祖納=、崎元俊男氏(49)=祖納=の2人。
新人は、与党系の元町議で自民党与那国町支部幹事長の大宜見浩利氏(57)=祖納=、中立で会社代表の與那覇英作氏(54)=祖納=の出馬が濃厚。
現職の崎原孫吉氏(72)=祖納=は勇退する見通し。
予定者の顔ぶれは与党系4人、野党系2人、中立1人。与党が現在の4議席を確保し、引き続き安定多数を確保できるのかが焦点。野党は現状の2議席は譲れないところ。中立の新人が当選した場合は、議会のキャスチングボートを握ることになる。
町議選にあたり、立候補予定者からは「今後、与那国のための政策や経済の問題をどのように進めていくかが課題」「町長の2期8年の政治活動が町のためになったのか問いただし、地域発展に何が必要か考えていくべきだ」などの声が挙がっている。島が賛否で割れる中、自衛隊配備が具体化している現実があり、予定候補者が島の活性化のために何を訴え、有権者が何を基準に支持するのか注目される。