県PTA連合会主催の第73回県小中学校童話・お話・意見発表大会が22日、読谷村文化センター鳳ホールで行われ、「逆境を越えて」の演題で意見発表を行った八重山地区代表の野底陵大さん(石垣中3年)が最優秀賞を獲得した。野底さんは自身の「色盲」を「個性」と捉えられるようになった内面の変化を紹介、「長所も短所も、もちろん障がいも、すべてが個性」と訴えた。(7面に意見発表文)
石垣中学校(入嵩西義晴校長、568人)で26日午前、校内伝達表彰式があり、全校生徒で野底さんの快挙をたたえた。野底さんには、八重山地区PTA連合会の宮良諒会長から賞状のほか記念盾と優勝カップなどが伝達された。
野底さんは、中学校最後の機会として自ら思うことすべてを周囲に伝えたいと意見発表にまとめた。県大会では最後の登壇者となり、「みんなの発表を聞いた後だったので不安になったが、いざやってみると緊張もなく最大限の力を発揮することができた」と振り返った。
講評では「障がいへの劣等感を自ら強く抱いていたが、医師の前向きな一言でそれを自分の『個性』としてしっかり受け入れ、周りの人々と関わる中で逆境を乗り越える様子について自分の言葉で意見発表し、それが見事に聞き手に伝わってきた」との評価を受けた。
野底さんは全校生徒の前でも発表、最後に「皆さんも他人との違いを恐れず、他人の違いを受け入れ、誰もがありのままの自分でいられる環境を創っていきましょう」と呼び掛けた。
入嵩西校長は「自分の感じたこと、考えたことを文章にして発表することは素晴らしいこと。皆さんも個性を大事にし、ありのままの姿で学校生活を送り、ありのままの姿で仲間をつくってほしい」と激励した。
ほかの八重山地区代表は童話の部(小学校低学年)で砂川結香さん(海星小3年)、お話の部(同高学年)で日野いさりさん(海星小6年)が優良賞だった。