2023年が明けた。卯(う)年だ。4日は官公庁の仕事始め、石垣市の二十歳を祝う集い、初春の交歓会と例年通り忙しいスタートを切った▼うさぎは穏やかで温厚な性質から「家内安全」、その跳び跳ねる姿から「飛躍」、「向上」の象徴。また、新しいことに挑戦するのに最適な年とも言われている▼成人年齢が18歳へ引き下げられる中、行われた石垣市の二十歳を祝う集いでは、参加した408人が新たな門出に気持ちを新たにした。中山義隆市長も「生まれ島を忘れることなく、誇りを持ち、多方面で若い力を発揮して活躍してほしい」とエールを送った▼卯年は経済面では、株式相場の「卯は跳ねる」の格言から、景気が好転、回復すると言われる縁起の良い年。経済を長期間冷え込ませた新型コロナ禍から脱却し、景気回復に向かうのにふさわしい年だ▼八重山でも、昨年後半から移動制限が無くなり、ほぼ、空路の観光需要がコロナ前の水準に戻り、クルーズ船も再開し、徐々に回復基調をとっている。今年は飛躍の年となるよう業界関係者の期待も膨らむ▼一方、中止や規模縮小を余儀なくされてきた豊年祭やハーリーなどの伝統行事も平常開催が期待される。新型コロナで制約だらけだった社会がいつもの日常へと戻る日も近いことだろう。(下野宏一)
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