残り2日となった2022年はどんな年だったのだろうか。去る25日に掲載された本紙の10大ニュースから振り返ってみた▼町発注公共工事を巡る官製談合で現職町長の逮捕や与那国島での陸自と米軍の共同演習に伴う戦闘車両の公道走行と、衝撃的な出来事が上位に並んだ。同町では、防衛省が新たにミサイル部隊の配備や軍事利用に向けた現空港拡張、港湾整備などを計画していることが報じられ、島の軍事要塞(ようさい)化への懸念が高まっている▼3位でセリ値下落と飼料価格高騰に苦しむ畜産界で、黒島の「しもじ51」が全国和牛能力共進会で県勢過去最高の優秀4席を獲得。12月の八重山家畜セリで1千万円超えが出るなど、明るい光がさした▼新型コロナの第7波流行が4位にランクされた。ピーク時に感染者が1日300人を超えた一方、収束後はクルーズ船の寄港が再開されるなど、経済が回り出した▼このほかに、市長、竹富町長、3市町議員、知事など五つの選挙が行われ、中山市長の4選、前泊竹富町長初当選が、選挙イヤーとして6位で報じられた▼来年2023年は卯(う)年だ。ウサギはおとなしく穏やかな反面、元気に飛び跳ね「飛躍」「向上」の象徴とされる。コロナ禍から脱却し、普段の日常を取り戻す年でありたい。(下野宏一)
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