「現代版組踊オヤケアカハチ~太陽の乱~」(子ども演劇やいま浪漫の会主催)の本公演が25日、3年ぶりに石垣市民会館大ホールで行われた。八重山の小学4年生から高校3年生までから成る「ウイングキッズリーダーズ」の子どもたち45人が、昼・夜の2講演を力強く演じ、訪れた大勢の観客を魅了した。
劇は、波照間島で生まれたオヤケアカハチが大浜に渡り、農民からの信頼を得て首里王府の圧政に立ち向かっていくという内容。石垣島出身の作家、伊波南哲が新米記者に語るという設定で物語が進んでいく。
生演奏のバックミュージックが鳴り響く中、子どもたち45人が息の合った演技を披露、会場からは幕が下りる度に大きな拍手が寄せられた。
アカハチ役を務めた金城昂汰さん(16)は「役者の演技の練習や戦いのシーン、ダンスなどいろんな練習をやった。お客さんのため、自分自身のためにがんばろうという気持ちで挑んで、すごく楽しくできた」と満足げ。
クイツ姫を演じた迎里心優さん(17)は「小学4年生から続けてきて8年目。コロナで全然できなくて、やっと皆さんに大きな舞台で伝えられてすごくうれしい。役を通して感動が伝わったらうれしい」と久々の開催を喜んだ。
ほぼ毎年見にきているという﨑山真貴子さん=真喜良=は「最後は涙が出てきてしまった」と感激した様子。「小さい子どもたちが心を一つにして一体感ある演技を見せてくれた。クライマックスに近づくにつれて感極まった」と感想。娘の心愛さん(11)は、出演した同級生に「迫力があってすごくよかった」と喜んだ。