生徒らが日頃取り組んでいる実習の成果を披露する八重山農林高校(与那嶺国彦校長、生徒287人)の「生産物即売会」が4日、同校内で開催された。同校産の作物や菓子、加工食品や木工用品などを販売し、多くの人でにぎわった。
生産物即売会は、年に数度ある「八重農市」とは別に、3年に1度の「農業祭」がない年に恒例で行われている。
このうち、アグリフード科では焼きたてパン11種類を用意。開始早々から長蛇の列ができ、菓子パンと総菜パン3300個が飛ぶように売れた。
午前4時から仕込みをしたという新城優香さん(2年)は「起きるのはきつかったが、暗いうちからの学校での作業にワクワク。農高だけの行事。忙しい方がやりがいがある」と生き生きとした様子で話した。
グリーンライフ科では、演習林のリュウキュウマツを使ってちゃぶ台とテーブルを1台ずつ製作。良質な木材で出来た逸品が目を引き、10万円を超える高値にも買い手がついた。
夏休み明けから、放課後はトマイ木工所で指導を受けながら仲間と一緒に製作に励んだという具志堅興乃介さん(3年)は「完璧。表面の手触りも確認しながら一つ一つ丁寧に仕上げた。もっと値打ちはあると思う」と誇らしげに振り返り、「3年最後の即売会で評価をもらえれば」と話した。
ほかにも、各科が多彩な学びの成果を披露。飲食のバザーや親子向けの体験ワークショップ、家畜を間近に見られる「ふれあい動物園」もあった。