石垣市議会(伊良皆高信議長)の6月定例会は17日、箕底用一、宮良操、石垣涼子、我喜屋隆次、松川秀盛の5氏が一般質問を行った。アルミ缶など資源物の持ち去りを禁止する廃棄物の処理・清掃に関する条例の一部改正案をめぐり、当局側は11月1日の施行日までに実態調査を行い、生活困窮者らへの対応を検討する方針を示した。登野城漁港で災害に強い基盤整備を計画していることも明らかにした。
ごみ処理条例改正案を取り上げた我喜屋氏は「生活費に充てている人もいるので慎重に議論しなければならない」と要望。慶田盛伸福祉部参事兼環境課長は「持ち去り行為をする人が生活困窮者かどうか詳細は把握していない。施行日までの5カ月の周知期間の中で買い取り業者も交えて話をさせてもらい、実態把握の調査を進めたい。その上でこれらの皆さんには福祉部門とも連携して対応したい」と答弁した。
これに関連して知念修福祉部長は、来年4月施行の生活困窮者自立支援法で住宅補助や就労支援が行えると紹介、「環境課も交えて法のもとに支援ができればと思っている」と述べた。
条例案は月曜日から水曜日までの資源ごみの日に限り、アルミ缶など資源物の持ち去りを禁止している。
登野城漁港については箕底氏が「台風対策や安心して係留できる施設の要望が漁業者から挙がっている」と質問。平良守弘水産課長が、本年度から5カ年で計画する生産基盤整備事業の内容を明らかにした。
計画によると、護岸50㍍を耐震化するほか、陸揚げ用や係留用の岸壁を計490㍍整備。さらに干潮時でも物揚場から漁船への乗り降りがスムーズにできるような浮桟橋、台風時の対策として波除堤や防風柵の設置を予定している。事業費は総額10億円を要求している。
このほか、来年4月から始まる子ども・子育て新制度について知念福祉部長は、11月の保育園入所申請に間に合うよう、保育の必要性を認定する基準を定めた条例案を9月定例会に提出、10月下旬から保護者や保育事業者に周知していく考えを示した。石垣氏、我喜屋氏への答弁。