6月定例竹富町議会(西大舛髙旬議長)は16日、本会議を開き、一般会計当初予算に4億1010万円を追加し、総額54億4850万円とする補正予算案を審議した。新年度スタートから3カ月足らずしかたっていない時期に4億円超の補正が行われることに、議員から「まともな行政運営といえるのか」(新田長男氏)など厳しい指摘が相次いだ。川満栄長町長は「資材の高騰で見積もりとのずれが生じ、予算の追加を余儀なくされている」と理解を求めた。
勝連松一企画財政課長は、過去3年間に6月定例会に提案した一般会計の補正規模が2100万円~1億8500万円だったことを説明したうえで、「当初予算からじっくりと調整し、このような補正額にならないように努力したい」と答えた。
町当局は今回の補正で、西表製糖工場の屋外工事費に9300万円、船浦中学校建て替えに伴う建築工事費に6600万円、西部共同調理場改築工事・備品購入費に1億500万円をそれぞれ追加するなどしている。当局側は今回の補正が建築資材の高騰に伴うものであることを説明した。
これについて、新田氏は「町の積算の仕方では厳しいと昨年から何度も言ってきた。納得できる予算の組み方ではない」と指摘。
西表製糖工場建築工事については新博文氏が取り上げ、事業費の積算方法に甘さがあったのではないかと指摘。
町によると、同工事は2013年度予算で総額を計上する予定だったが、本年度当初予算と今回の補正予算案にも町の一般財源で合わせて2億6千万円余りを計上。このため、同工事は総額29億4000万円のうち、5億4200万円が町の持ち出しとなる見通し。
これについて、野底忠農林水産課長は「当初の見積もり段階ではここまで予算規模が大きくなると予想できなかった」と釈明した。
この日は、町子ども・子育て会議条例など条例案4件も審議した。