「お宅のラッキーに似た老犬を保護したので確認して」と近くのカフェの店主から電話が入った▼受けた娘「ラッキーは父と散歩中です、たまに父を振り切って先に帰ってきますので、そうかもしれません、これから見に行きます」。一見、そっくりだがちょっとちがう。「父がまもなく戻りますので、もう一度連絡いただけませんか」▼電話が鳴った。「ラッキーはここにいます。兄弟姉妹は5匹でラッキーと同じ父親似の2匹は老衰で死去したと聞いています。残りは母親似だったので、ラッキーに似ていると言われても、確認させていただくまでは何とも言えません」。カフェを訪ねたら警官が事情聴取をしていた。ラッキーでなければ、引き取ってもらおうと届け出たとのこと▼「確かにそっくりだね。ラッキーの食が進まなかった時と同じやせ方、歩き方、ふらつき方もうり二つ。ほんとに兄弟かも」▼「母親の柴犬に似ている子犬を引き取ってくれた方を知っているので問い合わせてみます。そこの犬だった場合、どこへ行けばいいですか」「警察署の会計課で拾得物として預かります」▼「飼い主が探せなかった時は、保護した方に引き取らせるのですか」「残念ですが保健所へ送ります」。カフェの店主「かわいそう、その時は、うちへ連絡してください」。(仲間清隆)
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