【竹富】竹富島「地縁団体法人竹富島いんのた会(上間龍会長)」は、待ち望んでいた「新いんのた会館(自治会館)」の完成に伴い24日午前、同会館前広場で落成記念式典を開いた。
新いんのた会館は、床面積68・83平方㍍、畳間27畳のホールと収納倉庫、その他トイレやシャワー施設、給湯室を完備し宿泊も可能となっている。
建設は㈱前木組(前木繁孝代表取締役)が請け負い、昨年9月に着工。総工費は旧会館の解体工事費を含め4500万円で、一部はコミニュティーセンター事業助成金1500万円を利用、残りは寄付金と金融機関からの借り入れなどで対応した。
落成式には約60人が参加。テープカットで前会長の野原義克氏ら関係者4人が笑顔でゆっくりとハサミを入れると大きな拍手が湧いた。
事務局を務めた上間龍さんは「助成金を利用するには法人格が必要。そのためなんとしても年度内(令和3年度内)にいんのた会の法人格を取得し審査基準をクリアする必要があった。限られた時間の中での取得とさらに助成金の申請。あとは県・町と、申請審査が通ることを祈る毎日でした」と当時の胸の内を話した。
式典の中で前年度いんのた会会長を務めた野原義克さんは「多くの協力で落成式を迎えることができた。設計士からは100年持つとのお墨付きをもらっている。さらに屋根には前原常雄氏よりご寄贈いただいた、会館を永遠に守る2体の大きなシーサーが鎮座している。借金も少し残ったが、それ以上にこの素晴らしい会館が永遠に残る」と感謝の言葉を述べた。
また、いんのた会館建築期成会の野原吉雄会長は「新型コロナなどさまざまな困難の中、皆さんも経済的にも苦しいであろう中で、こうして多額の寄付金を募ることができた。心より感謝します」と話し、10万円以上の高額寄付者に感謝状を贈った。
式典開催にあたっては参加人数の大幅な制限と参加者全員のマスク着用、さらには会場入り口での手指消毒と検温など徹底したコロナ感染拡大防止策がとられた。(上間学通信員)