台風6号の暴風で一部が折れた石垣市文化財記念物史跡「仲道の三番アコウ」(オオバアコウ)の被害状況を確認するため27日、樹木医が診断した。その結果、腐朽菌により木の内側が腐り空洞化しているため、一部を残して切り倒すことになった。作業は8月1日を予定。
沖縄本島から訪れた樋口純一郎樹木医によると、推定樹齢200~250年とされる三番アコウは、幹の中が腐り樹勢が衰えているという。2016年には腐った箇所の枝打ちも行っている。
現状は、腐朽が進む古い幹の外側を若い幹が覆うように成長。成長した幹から枝が伸び、青々と葉をつけた状態だ。
樋口樹木医は、外側の若い木の葉に強風が吹きつけ抵抗がかかったことで、腐朽し脆弱な幹が裂けるように折れたと推測。市教育委員会と話し合った結果、腐朽部分は除去することで一致した。
三番アコウは、登野城から平得・真栄里の分岐点にあり、古くから道しるべとして親しまれ、緑陰としても農作業帰りや行商の人々の集いの場となってきた。かつては、三番アコウから西へ100㍍の道路の分岐点に二番アコウ、さらに西100㍍の分岐点に一番アコウがあったが、現在は三番アコウのみが残っている。