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悲願の遺産登録に安堵 粛々と結果受け止め

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くす玉を割り西表島の世界自然遺産登録に安堵する西大舛髙旬町長(左)と新田長男議長=26日夕、竹富町役場仮庁舎

 2003年、国が世界自然遺産候補地として選定から18年を経て悲願の登録が決まった。石垣市にある竹富町役場仮庁舎では関係者が集まり固唾をのんで審議を見守った。日本時間の26日午後6時42分、世界遺産委員会は沖縄・奄美を世界リストへの登録を認める「記載」と決議した。歓声や拍手は上がらず、西大舛髙旬町長らは結果をしっかりと受け止めた。

 登録決定の瞬間を共有しようと同日、沖縄県庁、竹富町、やんばる、沖縄共同企業体、鹿児島県、奄美大島、徳之島、環境省の8会場を中継で結び世界自然遺産登録視聴会を開催。竹富町会場には、西大舛髙旬町長をはじめ、竹富町議会の新田長男議長や仲田森和教育長、石垣・西表の環境省職員らが、世界遺産委員会拡大会合の様子を視聴した。

 世界遺産委は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関・国際自然保護連合(IUCN)の勧告をそのまま認める形で登録を決議。各会場同時にくす玉を割り、各会場をリレー形式でつないでの首長あいさつで西大舛髙旬町長は「われわれが祖先から受け継いできた西表島の豊かな自然環境が認められ喜ばしい。遺産登録によって西表島の自然が失われることはあってはならない」と気を引き締めた。

 母親の故郷が西表島という歌手の夏川りみさんもビデオメッセージで登場し「西表島の自然の素晴らしさを歌にのせて、たくさんの人に届けたい」とコメントした。

 やんばるなどの地域は祝賀ムードが漂っていたが、竹富町は登録に否定的な住民もいることから、粛々と視聴会に臨んだ。


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