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波照間空路 再開視野に 第一航空社

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21日から那覇―粟国航空路線が再開の予定。使用されるDHC6―400型(第一航空Facebookより)

 那覇―粟国間の航空路線を運休している第一航空㈱(本社・大阪府、西洞院満寿美代表取締役社長)が、21日から運航再開を予定している。同社は粟国路線を皮切りに、石垣島を拠点に波照間、多良間路線も不定期便からの就航を計画。当初、波照間はことし12月の再開とされてきたが、同社は「時期は未定」と見直しを行っている。粟国線は週3回の不定期運航で再開し、国の補助を受けられる定期運航へ移行する方針。波照間や多良間も粟国の方法を準用する。(8面に関連)

 同社は、国土交通省から不定期航空路線で許認可を得ており、1カ月15往復以内で運航を実施。粟国線は月、水、土曜の週3回、1日1往復。チャーター便扱いのため、村民のニーズに合わせて曜日の変更も可能。

 村民の運賃は沖縄離島住民等交通コスト負担軽減事業で割り引く。15日の予約受け付け開始。料金や発着時間はその時に公開する。

 同社は、国と県から補助を受け導入したプロペラ機(DHC6―400型)2機で那覇―粟国、石垣―波照間、石垣―多良間の各路線を運航させる。2015年8月、粟国空港の事故で損傷した機体1機は全面修理し、国交省の検査も通過。定員19人だが、重量などの関係で実際は15人程度を見込む。

 当初、粟国線はことし6月の再開を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で業務調整が進まずずれ込んだ。同社那覇営業所の担当者は「年内の就航を目指していた波照間も時期は延びる。粟国路線を安全運航で落ち着かせた後、波照間に取り掛かりたい」と慎重だ。今後、波照間空路に関する国交省の許認可手続き、操縦士の訓練などを行っていく。

 第一航空による県内小規模離島への空路就航をめぐっては、同社が14年度にプロペラ機2機を購入。2015年8月2日から同機を使用して粟国路線を就航させた後、15年12月から石垣―波照間、石垣―多良間に就航予定だった。

 しかし、1カ月もたたない同年8月28日、粟国空港で同社の小型機が着陸の際に滑走路をそれてフェンスに衝突、乗客・乗員11人にけがを負わせる事故が発生し運休に追い込まれた。18年1月に粟国線を再開したが、県と18年度の赤字見込み補助額約2億6000万円の調整が折り合わず、同年4月に再び停止。

 その後、港南(大阪府)が経営権を取得。経営体制が変わり不定期便から早期再開を目指してきた。


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