【与那国】任期満了に伴う8月8日投開票の町長選は、同3日の告示まで1カ月となった。同選挙には与党から町議会議長・前西原武三氏(67)=久部良=(自民公認、公明推薦)、野党から元議長・糸数健一氏(67)=祖納=、元町議の池間龍一氏(70)=祖納=、会社経営の阪口源太氏(44)=比川=の4氏が立候補を表明。同時執行される補欠議員選挙では1議席をめぐり、2人が争う可能性も残る。
現職・外間守吉氏が4期限りで引退を表明したことで、立候補予定者はいずれも新人となる。選挙の焦点は、外間町政4期16年の総括として外間路線の継承と刷新。争点は経済、過疎化対策といった島内活性化、陸上自衛隊与那国駐屯地の強化・拡張への態度などと見られる。
前西原氏は後継者として、外間氏の政策継承を打ち出す。糸数氏は「公正な行政サービスの徹底」、池間氏は「バランスの取れた町政運営」と対決姿勢で臨む。阪口氏はITを駆使した島づくりを主張する。各陣営は今後、具体的な施策を示して政策の浸透を図る。
4陣営はそれぞれ、7月までに後援会事務所を設置。支持者を集めた事務所開きやパンフレット配布、辻立ちでPRを行った。告示に向けたスケジュールもおおむね決定した。
前西原陣営は30日午後7時30分から、祖納の後援会事務所で総決起大会を計画。選対本部長は町議の嵩西茂則氏。後援会長は外間守吉氏。
糸数陣営は25日午後6時30分から祖納にある崎原商店倉庫で総決起大会を行う。選対本部長は町議の与那原繁氏。後援会長は崎原孫吉氏。
池間陣営の総決起大会は告示前日の8月2日午後6時から、祖納郵便局南駐車場で予定する。選対本部長は後援会長も兼任する与那国町自治公民館連絡協議会元会長の入慶田本朝明氏。
阪口陣営は2日時点で総決起大会、後援会長、選対本部長の人選が未定となっている。
前西原氏の町議辞職に伴い執行される補欠議員選挙には、同陣営から市成寿次氏(31)=久部良、漁業=が出馬表明、前西原氏とのセット戦術を展開する。糸数陣営は複数の候補者から人選を続けており、擁立する方向で調整している。
町選管によると6月1日付の有権者数は1351人(男性746人、女性605人)。