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池原酒造に最優秀金賞 世界的品評会、泡盛初の快挙  

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サンフランシスコワールドスピリッツコンペティション2021で最優秀金賞などに選ばれた「白百合イヌイ菌仕込み44度」と池原代表=22日午前、池原酒造

 昔ながらの手作り製法で泡盛を製造する創業70年の㈱池原酒造(池原優代表取締役)が昨年開発した「Shirayuri inui44(白百合イヌイ菌仕込み44度)」が、米国で4月に開催された米国最大の蒸留酒品評会「サンフランシスコワールドスピリッツコンペティション2021」で審査員全員から「金賞」の評価を受ける最優秀金賞(ダブルゴールド)を受賞した。この中からタイ米焼酎のトップとなる「ベストオブクラス」にも選ばれ、焼酎部門最高の「ベスト焼酎」の評価を受けた。最優秀金賞とベスト焼酎は泡盛初の快挙。

 同コンペは2000年にスタート、世界で最も名声のある酒類品評会の1つとして認知されている。ホテルマンやバーテンダー、シェフら各界代表の審査員が30のクラスに分けて審査。クラスごとに金、銀、銅の各賞を選出する。

 池原酒造の出品商品は黒麹イヌイ菌仕込みが特徴。イヌイ菌は戦前の泡盛製造で使われていたものだが、現在ではほぼ不使用。同社はクラウドファンディングで資金援助を受け、特殊な工程を経て商品開発に成功した。芳醇な味わいの泡盛に仕上がったという。

 3代目の池原代表(33)は「曽祖父が始めた酒蔵を絶やしたくないと9年前に24歳のときに酒蔵に戻って奮闘してきた。当社の酒はコアファンはいるものの癖が強く、もっと癖をなくして飲みやすくすればと思い悩んだ時期もあるが、この癖の強さは他には出せない、この蔵で昔ながらの手作りだからこそ出せる味だと信じ、この良さをさらに引き立てるよう商品改良、商品開発に取り組んできた」と振り返る。

 今回、知り合いの仲介業者から勧められて「勉強のために」と初出品。受賞にクラウドファンディングやラベルデザインへの支援者に感謝、「今後も池原酒造ファンのシラユリストの期待に応え、人々から愛される酒づくりに挑戦し続ける」と話している。5月25日の発売予定。今後の海外輸出を見据え、すでに香港向けに初出荷した。


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