市税(市民税、固定資産税、軽自動車税など)の2013年度徴収率は、滞納繰り越し分で過去最高の45・4%を記録したことが、石垣市納税課への取材で分かった。県内11市平均の34・4%を大きく上回るトップの高徴収率。給与、預金、不動産などの差し押さえも辞さない徴収体制が徴収率アップにつながったとみられる。現年度分の徴収率は4月24日時点ですでに12年度の95・6%を上回る96・2%。同課は出納整理期間(5月末)までに97%を目指す。
滞納繰り越し分は13年度当初で4億9996万円あり、このうち2億2714万円を徴収した。
滞納分については、納期をすぎて督促状を発送してから10日が経過しても完納しない場合に、家宅捜索ができる。徴収を担当する徴税吏員は、裁判所の令状がなくても家宅捜索を行える権限をもっている。
同課は、税の公平負担の観点から「滞納は許さない」として徴収業務を強化。納税を放置している市民には家宅捜索を行って財産を差し押さえ、公売などによって未納分に充てている。
13年度は給与、預金、不動産など457件を差し押さえた。家宅捜索では車、三線、酒などの動産91点を差し押さえ、公売にかけた。
同課は、納期内に収めなかった場合に対して課せられる延滞金についても完全徴収に取り組んでおり、3月末時点で前年度の1984万円から3894万円に倍増した。
一方、市税の現年度分は4月24日時点で、45億9444万円のうち44億1765万円を徴収した。
同課は徴収率の向上について「新空港開港による景気浮揚も影響しているかもしれない」(石垣英邦課長)としている。