自民党沖縄県連顧問、元県会議長の仲里利信氏が自民党を離党との由。もちろん沖縄県連が方針転換して辺野古移設を容認したからだ▼氏はかねがね、もし県連が辺野古移設を容認すれば、沖縄自民党は県民党ではなくなる。沖縄住民を無視してヤマトに従う結果だけが残る。もしそうなれば自分は離党し、独自の活動を行い、名護市長選では稲嶺氏を応援すると発言されている▼自民党本部や、先日公約を破った沖縄選出自民党議員5氏や県連に対する怒りが爆発したのだ▼当然である。いったい安倍政権は沖縄以外の他の地方への基地移転を少しでも真剣に考えたことがあるのか、検討したことがあるのか。そんなことは一切せず沖縄だけに基地を押しつけ続けようとしている。これは根本からおかしい。誰しもそう思うであろう▼41年前の日本復帰の際、危機感を覚え、明治の琉球処分について徹底的に調べ、小説『琉球処分』を書かれた大城立裕氏さえ今回の自民党本部の強引さは明治の琉球処分以上だと述べておられる▼我々は、対米従属以外の外交方針を持たずいつまでも構造的に沖縄を差別し続ける政治に対して、同じ日本人だというような考えの「枠」を越えて、普遍的人権の立場から、あくまで異議を申し立て続けなければならない。(八重洋一郎)
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