本土に出荷する農林水産物輸送費の一部を補助する県の農林水産物条件不利性解消事業の地元説明会が21日午前、石垣市商工会館ホールで開かれ、県農林水産部流通・加工推進課の職員が事業内容などを説明した。
2013年度の八重山地区の補助対象は21団体、補助額は約8600万円。本年度から輸送費補助の対象品目が50品から55品へ拡大された。同課の宜野座葵課長は「適正な交付申請で地元農業の生産拡大と県外出荷に活用してほしい」と求めた。説明会には48人が参加した。
同事業は県が輸送費を補助することで、鹿児島県からの出荷並みの輸送コストに軽減しようと12年8月に一括交付金を活用してスタート。補助額は船舶が石垣-本土で全品目1㌔当たり35円。航空機は石垣-本土で花き・水産物が同じく1㌔当たり145円、野菜・果樹が120円。このほか、八重山は石垣島周辺離島からも船舶に全品目5円、航空機に50円をそれぞれ補助している
本年度は新たに観葉植物やスターフルーツ、ドラゴンフルーツ、肉用牛(子牛除く)、豚、きのこの8品目が補助対象に追加。トコブシ、ヒレジャコ、シラヒゲウニは削除された。
同課によると、交付申請の際、出荷伝票や送り状などの出荷証明書への品目名の記入漏れや、申請した見込み量と実績量との差の修正などが行われず、約5億円余が未活用となっていることから、県は適正な申請を求めた。
参加者からは「生産計画や修正計画の申請にかかる手続きの緩和や補助品目をもっと増やしてほしい」との声が挙がり、担当職員は「今後の生産品目の取り組みを見て、判断したい」と述べた。