最近気になることがある。コンビニやスーパー、清涼飲料水などの自動販売機で売られている「ノンカロリー、ダイエット○○」とか表示された商品だ▼これらは、肥満や糖分を避けたい年齢層の心をがっちりとつかむ。食事や糖質の制限中ならより魅惑的。その範囲はコーヒーほかの商品にも広がりをみせ、食指が動く。ところが冷静になると、甘いのになぜ無糖? なぜカロリーなし? と思う▼これらの商品とは関係ないが、むかし、人工甘味料「チクロ」の毒性問題があった。砂糖の30倍以上の甘さがあり、安価だったために多くの食品や菓子類に使用された。しかし発がん性などの疑問が指摘され、社会問題化して米国や日本は食品添加物の指定を取り消し、使用を禁止した▼経済成長であらゆる食品が出回り、おいしい食事ができるようになった。ただ、高カロリー食品を摂取後、どれだけの運動をすればいいのか分からない人も少なくない▼ダイエットや糖分制限を克服するのはつらい。ストレスもたまるし、運動はきつい。次第にノンカロリー商品への依存度が高くなりかねない▼近年は、自然界に少ない糖質の研究が注目されている。食品ばかりでなく医薬品への応用も検討され、夢の研究と言われているが、砂糖の産地にいると、自然界の産物が最も安心感がある。(黒島安隆)
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