盆栽の秀作を一堂に集めた第29回八重山盆栽展(日本盆栽協会八重山支部、八重山毎日新聞社主催)が10日、石垣市民会館展示ホールで開幕した。11日午後5時まで。会場には会員21人が丹精込めて育てたハマシタンやハマゴウ、三点飾りなど28点が展示され、会場を訪れた盆栽ファンは生きた芸術作品をじっくりと見入っていた。
午前9時30分から行われたオープニングセレモニーでは、本社の黒島安隆社長が「初めて盆栽を審査したが、とても奥深いものと感じた。出展された樹種の多くがハマシタンで重厚感があるが、ハマシタンはなかなか手に入らない。来年は素人でも気軽に楽しめるような盆栽が出展されることを期待したい」とあいさつ。
八重山支部の東大濵賢哲支部長は「盆栽の底辺拡大を図るためにも多くに人に見てもらうとともに、盆栽技術の向上に努めていきたい」と述べた。
この後、審査委員長の新城弘志氏が出展作品を講評した。会場には、盆栽愛好家らが足を運び、盆栽の根張りや立ち上がり、枝ぶりなどをじっくりと観賞していた。
金賞に選ばれた伊志嶺吉盛さん(60)は「6年前に先輩からいただいた盆栽で、その先輩も亡くなってしまい、大切にしなければと思って育ててきた。肥培管理がうまくいき、金賞を受賞できてうれしい」と話した。