格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションは石垣―那覇で、7月に26便減便し、8月以降運休を想定している。24日、同社が発表した。6月下旬までに確定するという▼同社では運航乗務員不足を理由に、5月~10月に就航する全17路線(海外6路線)中10路線(同2便)で2072便の減便を計画している。その中で石垣―那覇路線のみ完全運休が想定されている▼同社は昨年6月14日の関西便で南ぬ島石垣空港に路線を開設。那覇便と合わせ1日2往復運航している。低価格運賃を最大の売りとし、キャンペーン時には石垣|那覇で片道1000円を切る格安料金を設定するなど、人気も高く、利用した市民も多いことだろう▼同社は同路線の搭乗実績を公表していないが「好調」とみられていただけに、観光業界にとっても突然の運休想定は「寝耳に水」だろう▼今回、関西便は減便対象外だが、4月から運休しているスカイマーク社の成田便とともに、LCC路線の不安定さをあらためて知らされることになった▼だが「観光客100万人を維持するためにはLCCの力が必要」(宮平康弘市観光交流協会長)。LCCが撤退した場合、航空運賃の引き上げが確実視されているだけに、このまま路線撤退とならないよう、地元としての取り組みが必要だろう。(下野宏一)
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