石垣市が進めている新栄町船揚場の埋め立て工事は海面部分が終了し、来年3月までに斜路部分などにも土砂を搬入して完了する予定だ。埋め立てによって生じる用地は1万5500平方㍍。2015年度以降、都市計画法に基づく用途地域への編入を行い、道路や下水道などのインフラ整備が始まる見通し。漁港内道路を利用する一般車両が多いことから、漁業者からは早期の道路整備を求める声が挙がっている。
水産課によると、埋め立て地は水産業の振興、新栄町地域の活性化につなげる漁村再開発用地として位置づけられている。土地利用計画案では、漁業用コミュニティー施設、漁村団地、公共施設(公民館、保育園など)、道路を想定、周辺住民の意向を反映させながら利用計画を具体化させる方針だ。
埋め立て事業の進捗(しんちょく)率は約8割。現在は吹きつけ剤によって土砂の飛散を防いでいる。
14年度で埋め立てが完了した後、第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)となっている周辺地区との整合をとりながら、用途地域への編入手続きを行っていくことになりそう。
15年度から始まる予定のインフラ整備について、埋め立て地前面の船揚場を利用する漁業者の1人は「まずは道路から整備してもらいたい」と要望する。
市民会館前から西に直進する道路は埋め立て地で途切れているため、漁港内道路が迂回(うかい)路として使用されており、この漁業者は「漁具倉庫ができて車が見えにくくなっているので危ない」と指摘している。