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アメリカ民謡で慰霊 「石垣島事件」犠牲者を追悼

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慰霊碑の前で追悼の歌を披露する十文字恵美さん(左)と同実行員のメンバーら=15日午後、市内観音崎の米軍3飛行士慰霊碑前

 太平洋戦争中、米軍機が石垣島に不時着し、乗っていた米兵3人が殺された「石垣島事件」の犠牲者を追悼する「慰霊コンサート」(同実行委員会主催)が15日午後、観音崎の同慰霊碑前で開かれ、追悼の歌で飛行士の御霊を供養した。

 同事件では、日本海軍の爆撃を受けた米軍攻撃機1機が石垣島に不時着。搭乗していたティポ中尉とタグル兵曹、ロイド兵曹が捕虜となった。日本兵は、戦争時の捕虜を人道的に扱う「ジュネーブ条約」を無視し、銃剣などで3人を刺殺したもの。

 慰霊碑は、同慰霊碑建立期成会(識名信用会長)が2001年8月15日に建立した。

 この日の慰霊コンサートでは、同実行委員会(田本徹委員長)のメンバー6人が生演奏でアメリカ民謡5曲を披露。バリトン歌手の田本さんとソプラノ歌手の十文字恵美さんの歌声が会場に響き渡った。

 コンサート前には参加者全員で黙とうが行われ、識名会長の式辞を代読した識名安信さん(59)は「石垣島事件の真実の姿を次の世代に語り継ぎ、平和の実現のために日々努力したい」と語った。

 石垣市の中山義隆市長は「戦争がもたらす悲惨さや残虐さを過去から学び、戦争を起こさないことを教訓とし、平和を強く発信する」と追悼のことばを述べた。


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