㈱りゅうせき(當銘春夫代表取締役社長)は27日、新港地区(南ぬ浜町)で整備を進めてきた新八重山支店の竣工(しゅんこう)式を行った。12月まで試運転などを行い、来年1月1日に本格稼働を予定する。ユーグレナ石垣港離島ターミナル隣接地の市有地にある旧施設は来年3月までに撤去され、市が駐車場を整備する。市港湾課によると、駐車台数は約450台。早ければ9月の供用開始となる。
移転工事は、危険物施設を新港地区のエネルギー関連ゾーンに集約し、跡地を新港地区と美崎町を結ぶ2本目の臨港道路とする市港湾計画に基づくもの。市は、離島ターミナル周辺の駐車場不足を解消するため跡地を暫定的に駐車場として利用する。
移転工事は2016年9月1日に着工、約2年3カ月の工期をへて完成した。総事業費は60億円。
敷地面積は3万6596平方㍍に石油タンク18基、プロパンタンク2基などを整備。石油製品貯蔵量は1万4200㌔㍑(平均在庫日数22日)、ガス製品貯蔵量は600㌧(同60日)で、それぞれ旧施設の約3・3倍、約2・2倍、約2・4倍になる。
増加傾向にある八重山圏域の石油製品需要に対応するため敷地、備蓄容量ともに大幅に拡充させ、長年の課題だった台風シーズンでも安定供給を維持できる規模の施設という。
同社は行政関係者や取引先ら関係者を招いて新支店で竣工式、落成披露セレモニー、内覧会、市内ホテルで落成祝賀会を行った。
當銘社長はセレモニーで「旧支店は台風の影響で製品が運べず、供給を制限することもあったが、新支店は万全の設備を誇っており、八重山圏域の暮らしと経済活動へのエネルギー供給に寄与できると自負している。今後も安定供給を使命として八重山地域の発展に尽力したい」と決意を新たにした。