石垣市白保の国道390号で交通事故に遭い、環境省石垣自然保護官事務所に保護されたカンムリワシ「政宗(まさむね)」は、約1カ月のリハビリを経て27日午前、市内宮良の畑で放鳥された。ことしのカンムリワシの交通事故(19日時点)は6件あり、放鳥は初。
市民が10月25日に、国道390号大里バス停付近の歩道で、重傷のカンムリワシ(体重810㌘、全長52・5㌢)を発見。たまよせ動物病院で治療を受けた後、県傷病野生鳥獣保護飼養ボランティア施設のやいま村で、鳥類調査・保護団体「カンムリワシリサーチ」にリハビリを施された。
片目が陥没しており、足には個体識別のため「P」の字が書かれた赤色のリングを装着している。同リサーチは「データ収集のために、政宗を見かけた際はカンムリワシリサーチに連絡してほしい」と情報提供を呼び掛けている。情報は佐野清貴代表(080ー6496ー6162)まで。
同事務所によると、カンムリワシの交通事故死率は2016年から3年連続で8割を超え、ことしも6件中5件で事故死している。藤田和也上席自然保護管は「市街地を外れると速度超過で車を走らせる人も多いが、法定速度を守って運転してほしい」と注意を促している。
石垣島でけがをしているカンムリワシや死骸を発見した場合は、同事務所(82|4768)か市教育委員会文化財課(83—7269)まで。