【西表】国指定特別天然記念物のイリオモテヤマネコなど野生動物の交通事故防止を図ろうと、環境省西表自然保護管事務所は9日午前、西表島古見の後良川ロードパーク前で啓発キャンペーンを実施。通行する車両のドライバーにチラシを配り、速度を落とした安全運転を呼びかけた。
同キャンペーンは、春の交通安全運動に合わせ、今回初めて行われた。この日は同事務所のマスコットキャラクター「まーや」や大原駐在所も協力。通りがかる車両1台1台を止め、同事務所の職員が「集落内は30㌔、県道は40㌔で」「安全運転でお願いします」と運転手に話しかけ、ストップロードキルのチラシを配布した。
同島では、昨年、交通事故でヤマネコ6頭が輪禍に遭い、過去最悪を記録。今年はすでに2頭が交通事故で死んでいる。
同事務所の福田真自然保護官は「交通安全運動と連動する初めての取り組みだが今後も事故ゼロを目指して、小さい取り組みを数多く積み重ねていきたい」と話した。
また「事故は通称・北岸地域で多発し、大半が夜間に発生している。午後8時から11時に集中しており、この時間帯に気をつけてもらうだけでも大分、事故が減ると思う」と述べ、ドライバーに注意を呼びかけた。
10日は、午後4時過ぎから美原・野原崎付近で同キャンペーンを実施する。