石垣市防災危機管理室は24日の「石垣市民防災の日」までに、新たに作成した冊子版防災マップを全世帯に配布する。24日と27日の防災訓練に活用してもらう考え。マップは集落ごとにカット割りし、自宅を確認できるよう工夫。県が昨年3月に発表した最大クラスの津波想定を基に6段階で浸水予測を表示している。同室は「事前に最寄りの避難場所までの避難経路などを家族で話し合い、市民防災訓練を通して検証してもらいたい」と呼びかけている。
県海岸防災課が昨年3月、将来沖縄で起こりえる最大クラスの津波想定を基に津波浸水予測を発表したのを受け、市は防災マップを作り直した。2012年に作成・配布したマップはA3判の四つ折り両面カラー版だったが、自宅の位置が分かりづらいとの指摘があった。今回のマップはA4判106㌻の詳細版。地図を集落ごとにカット割りし、市街地では前回の2.4倍、市街地外では同3倍の大きさにした。
津波浸水予測は1㍍未満から20㍍以上まで6段階で色分けして表示。一時避難所や津波避難ビルなどの避難所、海抜表示、避難経路、防災無線の位置などを地図上に落としている。
マップ作成のほか、市はこれまでに市内53カ所で指定避難所の標識や避難誘導標識を整備、電柱200本に海抜表示を行った。
訓練は24日に小中学校や保育園、社会福祉施設など、27日は自主防災組織や公民館などを対象に行う。自主防災会は26地区で組織化されており、市消防から貸与されている消防資機材を訓練で活用する予定だ。