【那覇】JAおきなわ(砂川博紀理事長)は7日午後、那覇市のJA会館で会見し、4月から県内で牛専用飼料工場が再稼働したのに合わせ、JA石垣牛など18銘柄の飼料をトン当たり現行価格より2000円値引きすると発表した。期間は9月30日まで。
砂川理事長は「肉用牛は宮古、八重山ではサトウキビに並ぶ重要な産業。生産コストの7割を占めるのが餌。県内での牛専用飼料工場の完成を記念して支援していきたい」と方針を説明した。
県内の牛用飼料の製造は2001年に国内で発生した牛海綿状脳症(BSE)の影響を受け、05年から中断。県外工場での委託製造をせざるを得ない状況になり、輸送コストや鮮度保持などの課題があった。
JAおきなわは、事態の打開に向けて沖縄食肉価格安定等特別対策事業を活用し、中城湾港の県飼料協業組合内に牛専用飼料工場を建設。今月1日から完成した新工場で9年ぶりに飼料生産を行っている。
県外で製造した18銘柄の飼料平均価格は、八重山が現行トン当たり約6万9000円。これが県内での製造により、トン当たり1000円のコスト削減、牛専用飼料には1000円の対策費が支援され、実質2000円の値引きとなる。沖縄本島の現行平均価格は八重山より約4000円ほど安い。