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3氏が立候補届け出 県議会議員補欠選挙

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選対事務所で出馬の決意を語る立候補者ら。(右から)金城利憲氏、﨑枝純夫氏、大浜一郎氏=21日午前

 県知事選(30日投開票)と同時に行われる石垣市区(欠員1)の県議会議員補欠選挙は21日、告示され、無所属新人で農業生産法人有限会社会長の金城利憲(63)、無所属新人で前石垣市議の﨑枝純夫(63)、自民公認の新人で会社代表の大浜一郎(56)=公明、維新推薦=の3氏が立候補を届け出た。各候補は選対事務所で第一声を放ち、支持を呼び掛けた。知事選で金城、﨑枝両氏は玉城デニー氏を支持するが、補選では独自の戦い。大浜氏は佐喜真淳氏とのセット戦を展開する。

 今補選は、ことし3月の市長選に出馬した砂川利勝氏の辞職に伴うもので、任期は2020年6月24日まで。

 従来通り保革それぞれ1議席を確保するのか、あるいは県政与党側が2議席を独占するのかが焦点となる。

 知事選最大の争点となっている米軍普天間飛行場の辺野古移設に金城、﨑枝両氏が反対、大浜氏が国と県の動向を注視する立場。平得大俣への陸上自衛隊配備に金城、﨑枝両氏は同様、大浜氏は容認の姿勢。

 政策面では、金城氏が「島民ファースト」をキャッチフレーズに離島の燃費・運賃低減、中小企業への手厚い振興、農家の所得倍増、母子家庭教育支援事業基金創設などを掲げる。

 﨑枝氏は「オール沖縄と共に」を強調。県道・国道の環境美化、県立八重山病院など県有地の有効活用、自動車から自転車への移行、離島通信基盤整備、プロ球団創設をPRする。

 大浜氏は「元気ではつらつとした島々づくり」をスローガンに掲げ、航空運賃の低減、離島通信環境整備、一括交付金の継続提案、八重山観光ブランドの確立などを打ち出す。

 

【金城利憲氏】中小企業や弱者支援を

 県民のための行政がなされてない。税金は役人が預かっているだけ。中小企業や弱者をサポートするために使うべきだ。役人が自分の天下り先を優先して交付金を支給するのはやめてもらいたい。

 こう言うと火だるまになるかもしれないが、次の世代が将来にわたって豊かに暮らしていくため、私は出馬した。選挙期間中、雨靴をはいて運動する。市民目線、県民目線で戦っていきたい。

 子ども貧困問題は、中小企業をサポートしなければ根本的に解決しない。日本の企業の99%は中小企業。働いている人の8割以上は中小企業。これに予算を割り振りたい。

 辺野古基地、陸自基地は必要ない。石垣島への陸自配備は抑止力というが、この理論がまかり通れば、抑止力は相手より強くなければならず、全島にミサイル基地を造らなければならなくなる。石垣島を大事にしていこう、世界中の人が集まれる島にしよう。自衛隊を誘致するのであれば、国際災害救助部隊をつくるべきだ。石垣島を拠点にフィリピン、台湾、中国を支援すれば石垣島は大事にされる。 

 ▽金城利憲(きんじょう・としのり)氏。1954年12月5日生まれ。石垣市白保(那覇市出身)。東京帝京高校中退。農業生産法人有限会社ゆいまーる牧場創業者・会長。

 

【﨑枝純夫氏】ミサイル基地必要ない

 第1の決断は、翁長前知事の思いを継ぐ玉城デニー氏を当選させること。なぜ在日米軍基地の73%を沖縄に集中させているのか。日本政府は答えを出していない。その代わりお金を出すという姿勢が見える。ウチナーンチュはおとなしすぎる。怒りが必要だ。

 第2の決断は、平得大俣へのミサイル基地。自治体のトップとして国の専権事項だからというのは恥ずかしい。石垣には必要ない。これを実現させよう。

 県議の残任期間1年8カ月。私は、県道・国道の電柱の地中化を訴えたい。自動車から自転車への移行が先進国の流れ。石垣島一周サイクリングロードの整備を提言したい。さらに各離島での通信環境を整備したい。一級の観光地にWi-Fiは当たり前。そしてプロ野球球団。北海道の日本ハム、仙台の楽天と球団の地方分散は成功している。沖縄での球団創設を提言したい。

 相手候補は経済界の大物。私には、歌にもあるように「じんがねーらん」(お金がない)。でも奇跡は起きる。奇跡を起こせる、起こそう。私も命限り(ぬちかじり)頑張る。

 ▽﨑枝純夫(さきえだ・すみお)氏。1955年2月26日生まれ。石垣市石垣。八重山商工高校卒。元石垣市農業委員(4期)・同委員会会長。2014年9月に市議初当選。

 

【大浜一郎氏】島民の暮らしが最優先

 朝早くからお集まりいただき、支えられているのだとしみじみ感じる。皆さんが、友人や知人に大浜一郎をよろしくと言っていただいているかと思うと感謝の心しかない。はちまきの色を青にしたのは、この空のように澄みきった気持ちを決して忘れないため。

 私の政治信条は「志と考動」。志は、生まれ育てていただいたこの島を一番大事にしたいという揺るぎない気持ち。当選させてもらえるなら、離島のために人生を使いたい。

 離島はいろんな意味で政治が下支えをしなければならない。手を加えていかないと人々が安心して暮らせない現実がある。手だてを講じて、物を考えて一番大事な策は何か、何を議論するべきか。しっかりと県議会の場で仕事をさせていただきたい。

 島民の暮らしが最優先。対立は対話で、県、国、八重山3市町がしっかりとパイプをつながないと、離島は困ることが多い。この激戦を勝ち抜くため、皆さんのお力を貸してほしい。私を県議会に送り込み、大いに働かせていただきたい。期待に応えるため9日間走り抜いていく。

 ▽大浜一郎(おおはま・いちろう)氏。1962年3月7日生まれ。石垣市石垣。青山学院大学経済学部卒。㈱石垣エスエスグループ代表取締役社長。八重山経済人会議代表幹事。


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