しまくとぅばの普及活動の功績が認められ、15日に県から表彰を受けた竹富町竹富島の前本隆一さん(88)が20日午前、町役場で西大舛髙旬町長らに受賞を報告した。前本さんは、1977年からテードゥンムニ(竹富島言葉)を地域で指導し、島言葉や古謡継承に尽力したことが評価された。県しまくとぅば普及功労者の受賞は町内で初めて。
前本さんは、竹富小中学校PTAが主催するテードゥンムニ大会の指導をはじめ、町文化審議委員、町民俗芸能連合会長を歴任。歌謡全般のほかに芸能の指導にも携わり、祭事や行事など有形無形の伝承者。2013年には、那覇文化協会うちなーぐち部会から「しまくとぅば認定」も受け、第6回しまくとぅば県民大会で表彰された。
月2回、テードゥンムニで古謡教室を開いている前本さんは「うれしいの一言。大切な島の文化を子どもたちや地域の方に継続して教えたい」と話した。
西大舛町長は「最近は飛行機の中でもしまくとぅばであいさつしているが、前本さんは40年前から普及に取り組んでいる。われわれも勉強して見習いたい」と受賞を喜んだ。