数え97歳のカジマヤーを迎えた宮良貞さんの長寿を祝うパレードが20日午前、川平地区で行われ、親族約70人や地元の人たちなど総勢約200人が参加した。川平地区でカジマヤーのパレードが行われるのは5年ぶり。
貞さんは川平出身で、1920年1月3日生まれ。旧姓は真地。夫の故・宮良政貴さんとの間に四男四女をもうけ、孫20人、ひ孫35人、玄孫2人に恵まれている。
現在は川平で1人暮らしをしており、炊事、洗濯などをすべて自分でこなすという。健康の秘訣(ひけつ)は「何でも食べること」と笑顔で語った。
80すぎまで畑に通っていたという貞さん。歌うことが好きで、石垣市主催のとぅばらーま大会の前身となった大会では、33歳だった1953(昭和28)年にチャンピオンに輝いている。
パレードは川平小中学校の鼓笛隊を先頭に、親族、婦人会、老人会と続き、青年会があやかりの酒を沿道の住民に振る舞った。
四男の宮良政順さん(61)は3カ月前からパレードの準備に当たっており、「貧しい時代を過ごしてきた母がここまで長生きしてくれた。祝ってあげたかった」と喜びを語った。
広島県から駆け付け、貞さんが乗ったオープンカーを運転した孫の宮良政嗣さん(27)は「いつ帰ってきても僕の顔を見て喜んでくれる。(ばあちゃんは)いつも陽気でニコニコしている」と話した。小学5年まで貞さんと一緒に住んでいた孫の玉城信一さん(42)=千葉県=は「いつもばあちゃんがご飯を作ってくれた」と振り返った。