石垣市風景計画・都市計画景観地区(川平・観音堂)の変更原案について市民の意見を聴く公聴会が20日午後2時から、市役所第2会議室で開催される。都市建設課によると、事前に申し出のあった公述人は12人。抽選で順番を決めた後、それぞれ意見を述べる。変更原案に対する評価が分かれるとみられる。市は公聴会を踏まえ、変更案として再度、公告・縦覧を行い、景観形成審議会、都市計画審議会、県知事協議を経て告示する予定。手続き終了となる告示は6月をメドにしている。公聴会は一般の傍聴も可能。
今回の変更理由は▽国際観光都市の確立▽防災—の2点。市は「守るところはしっかり守る メリハリとバランスをもって」をテーマに原案を作成。「『守るところ』と『利用するところ』を明確に分け、双方ともに石垣市の発展につなげる」としている。
この結果、島全域を対象とする風景計画では、山・海・川を中心とする自然風景域で建築物の高さ7㍍を「13㍍を超える場合は景観形成審議会の意見を聴くこととする」に変更。「高さ制限を緩和して民間活力で新たな景観を創出する。ただし、無秩序に建てさせない。一定のコントロールを働かせる。その手法を、大規模建築物は景観形成審議会の意見を聴く。その結果、メリハリとバランスが発現する」としている。
川平と観音堂の両景観地区でも高さ制限を緩和。一定の高さを超える場合は景観審の意見を聴くという内容で、川平半島地区では13㍍を超える場合となっている。これには川平公民館が反対しており、公聴会でも現状維持を求める考え。
一方、今回の変更原案では、新たに川平湾、平久保エコロード、玉取崎を眺望保全地区に設定。平久保、玉取崎は現状維持、川平湾は現状維持としているが、津波浸水区域で高さ基準を超える場合は景観審の意見を聴くとしている。