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石垣市の平和行政において、歴史の分岐点となるような…

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 石垣市の平和行政において、歴史の分岐点となるような選挙結果と言えるのではないだろうか▼石垣島への陸自配備計画の是非を最大の争点に実施された石垣市長選は政権・与党の全面支援を受け、基地の配備に理解を示す現職の中山義隆氏が、2人の新人を抑えて勝利した▼市長選で中山氏は1万3822票、配備に反対の宮良操氏は9526票、住民投票での決着を訴えた砂川利勝氏は4872票をそれぞれ獲得。この選挙結果が国が進める陸自配備計画に対する石垣市民の本気度である▼中山氏は配備の是非を一夜明けた会見で「砂川さんと私の票を足すと一定の容認の民意はあったと感じている」と評価。選挙結果に菅義偉官房長官も「石垣島への陸上自衛隊の配置を着実に進める」との考えを示し、基地配備が現実味を帯びている▼陸自配備の是非は選挙での宮良氏と砂川氏への投票数を見ても、配備を理解する中山氏への完全なる信任でないことは明らか。明確な反対や住民投票での決着に期待した市民の思いを重く受け止める必要があろう▼中山氏の国との太いパイプは強さではあるが、逆に怖さでもある。平和を保ち続けるのは、それぞれの立場で関わる人間にほかならない。陸自配備は、島の未来に影響を与える重要課題だけに、今後の成り行きを注目したい。(鬚川修)


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