事業所の定期健康診断が石垣市内の医療機関で行われている。年に一度、健康状態を確認するためにもぜひ、確実に受診してほしいものだ▼沖縄労働局が昨年発表した2016年の県内職場の定期健康診断結果で、県内は、健康診断の項目に異常の所見がある人の割合を示す「有所見率」が65%と6年連続で全国ワーストとなった。その中でも八重山労働基準監督署管内は68・7%と、県内5カ所の労基署管内で最悪だ▼有所見を検診項目別に見ると血中脂肪検査が39・2%と約4割が肥満。さらに、肝機能検査が21・9%、血圧検査が21・1%と、いずれも5人に1人以上が、酒の飲みすぎや高血圧が指摘されている▼これらの改善には、塩分や脂質の摂取、飲酒の量、回数を抑えることが必要だ。さらに、適度な運動が必要不可欠だ▼車社会の沖縄において歩く距離は、本土と比べ確実に少ない。さらに、夜型社会と言われ飲食の時間も遅く、長い。この実態が運動不足、飲みすぎという結果につながり、肥満、高血圧、肝機能低下などの要因となっているようにも思える▼この結果には筆者も該当する部分が多く、分かっていても改善できないもどかしさもある。ことしの検診結果を踏まえ、一人一人ができることから始めればワーストが返上できるかも。(下野宏一)
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