昨年暮れの全国高校駅伝で、県代表の北山高校が1区に大浜中出身の島袋太佑を起用していた。島袋は、2013、14年に2年連続で全国中学校駅伝大会に出場した大浜中の主力。筆者は、山口に派遣した記者の送稿を受ける留守部隊として報道を手伝い、記者が戻ってくると取材の苦労話を楽しく聞いた▼スポーツ観戦が好きな人には冬場はたまらない。駅伝以外にも見応えのあるプログラムが目白押しだ▼中継を見たその日にスポーツニュースをチェックし、翌朝の新聞でさらに復習するという楽しみもある。区間23位の走りをみせた島袋は、翌日付の県紙で「健闘した」と評価されていた▼台湾の年中行事は旧暦ベース。新暦の年末年始は元旦が公休日になるほかは、暦通りだ。旧1月1日の春節前後にある長期休暇が、日本で言う正月休みに当たる▼頭でそう理解していても、ずっと日本で暮らしてきた身は、どうしても新暦で年末年始を理解しようとする。決勝続きのスポーツが気になってしまうのだ▼去年の春節休暇は映画館に通い詰めたが、次第に長すぎる休みが耐えがたくなっていった。おそらく台湾人とは真逆の感覚であろう。体に染みついた慣れやペースが、文化というものの基盤なのか。あえてわがことを客観視してみる新暦の正月だった。(松田良孝)
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