那覇市内で旅行代理店を運営する㈱HANS ADVENTURE(姜漢植(カン・ハンシック)代表取締役社長)と韓国人観光客向けの県内旅行サポートサービスを展開する㈱TOMOtoday(トモトゥデイ)(本社・那覇市、我喜屋隼人社長)、石垣市内で多言語対応の通訳者育成などを行うNPO法人八重山美ら島塾(玉城信夫理事長)の3社が連携し、韓国から石垣島への誘客と受け入れ体制強化に乗り出している。韓国での誘客から送客、現地受け入れを一括して行うことで、韓国人旅行者の利便性の向上を図る考えだ。
3社は、2018年に来県する韓国人観光客が約65万人にまで増えると見込み、新たな県内旅行需要の掘り起こしに離島観光が魅力の石垣島に着目。3社が持つ独自のノウハウを生かし、韓国からの旅行者に特化した旅行サービスを包括的に行う。
HANSは団体旅行に特化した旅行商品を創出するほか、韓国大手の携帯電話会社「SKテレコム」と業務提携するトモトゥデイは携帯電話利用者に向けた石垣旅行の情報発信で個人客を取り込む。さらに那覇市の国際通りで運営している韓国人観光客向け会員制の観光案内ラウンジを将来的に石垣でも設置するなど多言語対応による観光案内を模索する。美ら島塾は、現地での受け入れ全般を担う。
HANSは、誘客の第一歩として2月15日に韓国からアシアナ航空のチャーター便で最大180人によるツアーを3泊4日で計画。定期路線化も見据え、次年度からチャーター便の運航便数を増やす計画だ。
姜社長は9日午前、八重山毎日新聞社の取材に「離島観光も可能な石垣島の魅力は非常に高く、多くの韓国人旅行者を誘客できる。行政と連携した受け入れ整備は必要不可欠。韓国人客が増える前に受け入れを整えることが必要」と話した。