安倍首相の国会対応を見ると謙虚、丁寧を繰り返しながら野党の質問に答弁をはぐらかしたり、野次を批判しながら自らが野次ったり、野党追及に逆切れして相手の党や質問者をなじるなど、“首相の品格”を問われる場面がしばしばだ▼それが石垣市議会でも市長がまねているのかと思うほど似た場面が。顕著だったのが「怒号飛び交い大混乱」と本紙が報じた今月の議会だった▼中山市長の一時11万株保有の株投資や東京、那覇のマンション購入の不動産投資など市長の“財テク”など個人資産を野党が取り上げたが、市長選を控えてヒートアップ▼野党は税が減免になっているとして株の損失額公表を求めたが、市長は「必要ない。税は適正に納税された。印象操作だ。のぞき見趣味だ」と頑強に拒否。これでは「何かあるのでは」とゲスでない人々でも勘繰りたくなる▼市長が首相と重なるのは野次を飛ばしたり、野党発言に挑発的になってなじったり詭弁を言うことだ。今回も議員をあげつらう発言が怒りを買った▼来春は3期目を目指す現職だが、その周辺が今やたらざわついている。公明は自衛隊問題で距離を置き自民も不協和音が出ている。さらに「首長は2期で十分」の主張を市内の保守論客が今月2度も地元紙に掲載した。野党革新側に流れが動いているのか。(上地義男)
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