アームレスリングの「腕我最強」大会(同実行委員主催)が10日、佐敷町のシュガーホールで開催され、石垣市から出場した石川勇作(39)がプロクラス85㌔以下級で優勝、同無差別級で西銘誠(39)が準優勝を果たした。アマクラスの75㌔以下級の嘉手苅聖(18)は3位だった。
大会には県内外から約70人が出場。競技レベル、体重別に分かれて熱戦が繰り広げられた。同大会は2010年から、年3回開催されている。
■西銘のパワーに会場沸く
無差別級の決勝戦。大会11連覇中の絶対王者、金城晃(39)に挑んだのは西銘誠=石垣市=だった。相手は身長188㌢、体重100㌔の巨漢。身長163㌢、90㌔の小兵ながら敗者復活戦で大きな相手を次々と倒してきた。会場に「マコト」コールがわき起こる。
子どものころから力が強く、腕相撲では負けなし。ところが、10年前に市内で開催された腕相撲大会に出場したところ、体重の軽い相手の技の前に一蹴された。「もっと強くなりたい」。技を習得していくうちアームの魅力にはまり、2011年ごろから本格的にトレーニングを開始。15年に腕我最強大会の無差別級で準優勝、同年の全日本大会では90㌔以下で3位の成績を残したが、「本来の力が出せていない」と納得していなかった。
今大会でも、そんなもどかしさを引きずっていたが、予選で金城に敗退して吹っ切れた。「力でねじ伏せる」。敗者復活戦は怒濤(どとう)の快進撃。決勝でも「技ではなく力と力の真っ向勝負で行く」と決めた。
来年6月には、全日本大会に3年ぶりに挑戦する。「もっと自分を試してみたい。優勝の感触はつかめた」。念願の日本一をとりにいく。