いつかは実現と思ってはいたが、本当によくぞやってくれた。その一言に尽きる快挙だと思う▼県出身で男子ゴルフの宮里優作選手(37)が、今季最終戦の日本シリーズJTカップで優勝し、逆転で初の賞金王に輝いた。今季4勝目、ツアー通算7勝目を挙げ、選手会長として史上初の賞金王を獲得し実力を証明した▼優作選手は、トップタイでスタートした最終ラウンドでショット、パット共に完璧なゴルフを展開。抜群の安定感を発揮し1イーグル、6バーディー、ボギーなしの62で回り、2位に6打差をつける通算15アンダーの堂々たるプレーで勝利した▼ゴルフ界では名の知れた宮里3兄妹。優作選手は次男で兄が聖志選手、妹に今季限りで引退した藍さんがいる。ジュニア時代から類いまれな才能を開花させ、主要タイトルを総なめにしプロでの活躍が期待された▼しかしプロ入り後の道のりは決して平たんではなく兄や妹に先を越され、勝てない日が続いた。不遇な時でも緻密な練習を重ね、心技体を向上させた。ツアー初優勝から4年目のことし、その努力が見事に花開いた▼諦めずに挑戦する姿に多くの県民が励まされたと思う。優作選手は「自分はまだ伸びしろがたくさんある」と語る。プレーは発展途上、男子ゴルフ界でさらなる活躍を期待したい。(鬚川修)
↧