12日に茨城県立県民文化センターで開かれた第62回文部科学大臣杯全国青年弁論大会(日本弁論連盟主催)の中高生の部で、県代表として出場した八重山高校2年の新村ひかりさん(17)が2位に当たる優秀賞と茨城県教育委員会教育長賞に輝き、17日午前、石垣市役所で中山義隆市長に受賞を報告。弁論を披露した。
新村さんは「見守る」の演題で、見守りの与える影響力の大きさや大切さを、物理学の量子論も絡めながら発表。
くも膜下出血で入院している寝たきりの祖父を1日も欠かさず見舞っている母親や、元気な姿を思いながら意識不明の患者の治療にあたる医師の父親の様子などから「誰かの見守りは大きな影響力があり、私たちを形作っている」と強調。
その上で「『見る』という行為が力を持つのは、決して小さなミクロの世界だけではない。私たちがそうしてもらったように、愛情を持って見守ることで誰かを守る力になろう」と呼び掛けている。
中山市長は「将来に対する思いをしっかり持っていると感じた。これからもしっかり目標を定めて、全国大会の経験を生かしながら勉強やスポーツに励んでほしい」と激励。
新村さんは「発表中にいつも見守ってくれている方々の顔が浮かび、心強かった。自分だけの実力ではここまで来られなかった」と振り返り、「その人のことを思う時に自分の思いも一番伝わる。将来出会う人たちを見守っていける人間になりたい」と語った。