石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会が集めた陸自配備反対署名1万4000筆余について市長が「判断材料の一つにしたい」と公言しているので、適格性を確認する必要がある。議会で否決された住民投票に代わる手段として集められたのだから、選挙人名簿と照合するのがいいだろう。住民投票の場合も原則、対象は有権者になるのだから▼石垣市はそう考えて準備を進めていたが、連絡会が15日、中止を求めた。17日付本欄でも触れているが、ご容赦を▼連絡会は、賛同署名を精査するために選挙人名簿を閲覧するのは目的外利用で違法だ、などと主張している▼ただ、連絡会も認めているように署名にはダブりもある。が、どれくらいあるかは分からない。筆数を確定したところで、市長の判断にどう影響するかという問題は残るが、やはり正確な数字は知りたいところ▼連絡会は市に対して1週間以内の回答を求めているが、仮に市が選挙人名簿に照らし合わせてカウントしたとしても、名簿に基づく筆数のほか名簿にはない筆数や重複の筆数など、内訳まで明らかにしてもらえればいいのではないか▼署名をめぐっては陸自配備推進派などから疑問の声も出ている。ならば、はっきりさせたほうがよい。数が確定すれば、その分、重みは増す。(比嘉盛友)
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