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ICT活用で合同授業 久部良中・与那国中

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大型スクリーンを搭載したICT(情報通信技術)機器で授業を受ける与那国中(スクリーン上)と久部良中の生徒ら=14日午後、久部良中

 【与那国】ICT(情報通信技術)を活用して小規模離島の教育環境の改善を目指す遠隔合同授業が14日、久部良中(東濵一郎校長、10人)、与那国中(寺村有美恵校長、34人)で始まった。大型スクリーンを搭載したICT機器を設置し、テレビ会議システムを利用して学校間をつなぎ、合同で授業を受けるもの。本年度は4回実施、県外との交流授業も両校で各1回行う予定だ。合同授業を受けた生徒は「いろんな意見が出る」などと感想、刺激を受けた様子だった。

 小規模校では児童生徒数が少ないため、評価が固定されやすく、学習意欲や集団解決能力の向上を図ることが難しい。中学校では、教科担任を専属で配置できないなど指導力の問題も指摘されている。

 このため町は、内閣府の離島活性化推進事業を活用、本年度から3カ月計画で離島教育環境改善事業を進めており、8月にはICTを利用して高校設立の可能性を探る実証実験を開始した。来年度は町内3小学校にもICT機器を導入し、複式学級解消の可能性を探る。

 この日の合同授業では両校の2年生17人(久部良6人、与那国11人)が数学の「平行と合同」を学んだ。数式の証明問題では計5グループに分かれて取り組み、答案を発表した。

 久部良中の木場好美(このみ)さんは「自分たちの学校では2グループしかできないが、与那国中との合同授業ではいろんな案が出たので自分の知識を深めることができた。数学はいろんな解き方があるので合同授業を通してもっと知りたい」と意欲的。

 金城元気君も「他の学校の生徒の意見を聞くことができて参考になり、いろんな思考ができると思った。将来的には例えば海外の学校と合同授業ができれば英語で話してみたい」と期待した。

 初日は、授業の前に開催セレモニーがあり、生徒を代表してあいさつした与那国中3年の相田真央さんは「合同授業で多様な見方、考え方を学ぶことができると思う。将来的にはさまざまな地域の交流を通してたくさんの友だちができるとうれしい。海外でも交流ができたらいいなと思う」と話した。


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