採算性をめぐり石垣市議会で議論のあった美ら星ゲート構築事業について、石垣市は設計・コンテンツ制作の提案事業者を公募する条件として▽自立運営を前提とした事業計画とする▽契約期間(10年)途中での事業撤退には違約金を課す▽既存飲食事業者と競合しないーことなどを明記した。同事業は、八重山の玄関口である石垣港離島ターミナル内にプラネタリウムも上映できる多目的ドームシアターを構築するもの。市は27日まで募集を終え、11月1日に企画提案のプレゼンテーションを行う。
同事業で市は、ターミナル内の「とぅもーるネットセンター石垣」を活用してドームシアターを導入、石垣島・八重山諸島に残る星にまつわる民話や唄など生活に根ざした星文化の継承と星空資源の活用など、これまでにない星をテーマにした複合エンターテイメント施設を目指す。総合案内発として、最新の観光情報も発信していく。
事業の計画範囲は、とぅもーるネットセンター石垣が使用する1階378平方㍍と2階段(管理室計102平方㍍)の計480平方㍍。2階の有効活用を含めた提案を求めている。
市議会では、とぅもーるネットセンターへの赤字補填(ほてん)の事例から自立運営ができるかどうか懸念する声が相次いだが、大嵩久美子観光文化スポーツ局長は「市からの持ち出しはない」と明言、理解を求めた経緯がある。
市は事業費3億6396万円を確保。来年3月23日までに実施設計・コンテンツ制作を終え、建設工事を発注する。完成は来年4月以降となる。
大嵩局長は「離島ターミナルを通過型から滞在型に移行するため、民間のノウハウを活用して夢のある企画を提案してもらいたい」と期待している。