竹富町内の小規模事業者に対する経営強化と販路拡大を目的とする㈱竹富町物産観光振興公社(上勢頭保代表取締役社長、株主28人)は24日午後、石垣港離島ターミナル会議室で2017年度第2回定期株主総会を開き、第2期(2016年9月1日~17年8月31日)の決算を承認した。同期は25万7684円の赤字。売り上げ不振から島土産離島ターミナル店を今年5月に閉店したことも報告した。黒字化に向け、インターネット上で商品を販売するECサイトをことし12月から開始する事業計画案などを決めた。
第2期は石垣空港店で5172万円、離島ターミナル店で173万円、催事などで63万円の計5409万円の売り上げがあった。
上勢頭社長は事業報告で「入域観光客が増加してるものの、島土産離島ターミナル店は売上高が1期は月平均36万円、2期は月平均22万と減少し、厳しい経営状況からやむなく、ことし5月7日に閉店した。今後は販売チャンネルの多様化による収益の改善に取り組み、黒字化を進めていきたい」と述べた。
ECサイトでは、主力商品のほか段階的に商品アイテムを増やすほか、顧客データを作成し、地域内で有効に販売促進ができる体制づくりを目指す。
第3期(17年9月1日~18年8月31日)では重要事業に▽販売強化と賃貸事業部門に向けた「組織」「業務」「戦略」の徹底▽島土産ECサイト等の実施▽「地域ビジネス力強化支援事業」での地域ブランド確立と販路拡大▽地場産業育成と地域振興の推進ーの4点を掲げている。
一方、株主からは「地域ビジネス強化支援事業の具体的な取り組みが見えない」「同事業費の内訳詳細の開示を」、「入域観光客数の増加に比例しない売り上げ減少の理由は」などと説明を求める声が上がり、担当者らが「竹富島、小浜島、黒島、波照間島での特産品開拓に向けて調査中」「店舗販売時の接客対応に不備があった」などと返答に窮する場面もあった。