10年後、私たちはどのような暮らしをしているのだろうか。IT時代に入り、身の回りのモノが次第に変わった。写真フィルムは一部を除いて市場から消えた▼CDもダウンロード販売におされ、音楽業界は厳しい状況にある。さらに映画などのレンタルビデオにも、大手コンピューター会社や携帯電話会社が業種参入し、定額制ネット配信の契約者を増やしている▼さらに、昨年からは百貨店の閉店や売り場縮小など、気になるニュースが相次いでいる。販売不振が主な要因らしい。どの百貨店も一見すると大勢の客でにぎわっているように見えるが、購入者が減っていると聞く▼消費者のショッピング方法が変わってきているのだ。百貨店などで欲しい商品をチェックし、その後ネット通販で安い店を探す。消費者としては生活防衛の賢い手法だが、詐欺被害のリスクも今後かなり増えるだろう▼怖いのはこの時代の変化で、さまざまな業種の人々が職を失っているのだ。全国各地で姿を消す大型ショッピング店もある。代わって各地に大型物流倉庫が建つ▼この先、八重山でも住民が通販依存を強めると、どうなるだろう。「見るだけ」「参考にする」だけでは島の経済は成り立たない。ぜひ暮らしの中で地元消費を強く意識してほしい。地元企業は大きな存在である。(黒島安隆)
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