五穀豊穣(ほうじょう)に感謝し、来夏世(クナツユー)の豊作や地域住民の無病息災を祈願する豊年祭が30日、郡内各地で行われた。四カ字は同日午後、各字の御嶽でオンプールを開き、神司による神事やミシャグパーシィ(神酒奉納)、旗頭や太鼓、婦人たちの巻踊りなどが奉納された。また、平得、伊原間、竹富町鳩間でも豊年祭が盛大に催された。四カ字では優良農家の表彰もあった。四カ字のムラプールは31日午後3時半から新川の真乙姥(まいつば)御嶽に四カ字が集合して行われる。
このうち、登野城字会(石垣久雄会長)は午前中に、八重山の水稲伝来の発祥地と伝えられている登野城の米為(イヤナス)御嶽で神事を行い、神司や字会関係者らが、来夏世の豊作や地域住民の無病息災を祈願した。
また、石垣会長が「南ぬ島石垣空港の開港や港湾施設の整備により、農水産物の輸送網の幅も広がりスピード化してきた。そのチャンスを字民すべての生産者が享受できるよう導いてほしい」と祈願文を読み上げた。
この後、豊作などを祈願しながら神酒をまわし飲む「ミシャグパーシィ」などの儀式が厳かに行われた。
オンプールは登野城字会が天川御嶽、大川字会が大石垣御嶽、石垣字会が宮鳥御嶽、新川字会が長崎御嶽で行い、双葉公民館も長崎御嶽で祈願祭を開いた。