花蓮港ー石垣港間を最短4時間で結ぶ世界最大級の高速フェリー「ナッチャン・レラ」(1万712㌧、旅客定員774人)が14日夕、石垣港に初入港した。総合物流事業を展開するシンバネットワーク(安里繁信会長)の(株)あんしん(安里享英社長、浦添市)が、台湾の物流大手ワゴングループ(洪清潭会長)と連携して運航させた。両社は、台湾の旅行業者ら100人の視察団(団長・蕭美琴国会議員)を招待、旅行商品の開発を促進する。
あんしんによると、花蓮港など台湾東部と石垣とのルートで年10回程度、修学旅行や社員旅行など団体客をターゲットにチャーター便を運航させ、来年から週1回の定期便化を目指すという。運航時期については観光客の少ない閑散期を予定する。
入港後に市内ホテルで開いた初入港記念祝賀会で安里会長は「花蓮|石垣間の就航はワゴングループとの戦略提携で実現したい一番のプロジェクト」と意欲を語り、視察団の蕭団長は「花蓮と石垣は経済分野で深くつきあっていけると信じる。今回はビジネスチャンスを探り、定期便化に向けて頑張りたい」と語った。
中山義隆市長は「台湾との航路は途絶えていたが、ナッチャン・レラが末永い交流の懸け橋に」、市観光交流協会の高嶺良晴会長は「台湾からの修学旅行に弾みがつく」とそれぞれ期待した。
祝賀会には安慶田光男副知事、川満栄長竹富町長、外間守吉与那国町長らも出席した。
同船は同日午後1時ごろ花蓮港を出港し、同日午後6時すぎ、クルーズ船が出港するのを待って石垣港に入港した。15日は関係者を対象にした船内見学会を行う。出港は同日午後1時。