サトウキビ収穫後のほ場一面にひまわりを咲かせようという取り組みが23日午前、農業生産法人川平農村振興会(岸本正会長)が管理する川平真地原付近のほ場6㌶で行われた。市赤土等流出防止営農対策地域協議会(会長・石垣克治市農政経済課長)と同振興会が「黄色!絶景プロジェクト」の第1弾として実施。地域や企業、関係機関から90人余が参加し、計195㌔分の種をまいた。ほ場は、川平石崎に通じる道路沿い。順調に生育すれば2カ月後の6月下旬には15万輪の花が咲く。
ひまわりを植えることで赤土流出防止対策と土づくりを行い、観光資源にも生かす初の試み。協議会は、満開の時期に合わせ、自然環境保全、観光資源などを観光客や市民にPRする第2弾のイベントを行う。農家には、緑肥作物としてのひまわりの普及を図る。
参加者は16カ所に分かれて種をまき、農家が農機具を使って被覆した。このうち、那覇市から登野城の実家に一時帰省中の中村さおりさん(33)は「良い経験になると思い家族で参加した。少しでも地元に貢献したい。花が咲くころにまた帰省したい」と話し、長女の璃桜(りお)ちゃん(4)は「大きい畑で種まきするのは楽しい」と笑顔だった。
岸本会長は「農業の基本は土づくり。市民と観光客にも花をめでてもらった後は、畑にすき込んで緑肥にする」、石垣会長は「赤土流出の85%は農地からと言われている。2カ月後にきれいな花を咲かせ、赤土流出を防止して周辺海域を守りたい」とそれぞれ話した。