私事ながら退職1年生である。とりあえず時間はたっぷりとある。当面は子らの「子育て支援」専従。孫は6人、1歳児が3人いて、朝夕は保育園や託児所の送迎にあわただしい。小さな家庭菜園の土いじりもしたいが、まだ生活リズムがつかめず草ぼうぼうのまま▼職場の同年生はいっせいに退職したので、わかりやすい。これが同級生の模合へいくとそうはいかない。企業の社長、代表者あるいは生涯現役の自営業もいてさまざまだ▼当然、遊ぶ話になる。長年教職にあった友は言う。「曜日を忘れて平日遊びたいな」社長は言う。「職員働かせておいて、自分だけ遊ぶのは示しつかん」そうだろうな▼先日、何かのめぐりあわせで告別式をはしごすることになった。どこにも同じ顔がいる。その同輩が川柳を詠んだ。「退職後 社会とつながる 謹告欄」なるほど、うまいね。そういう心境になるかも▼いろんなことに「心の整理」をしつつ、あふれたものを捨てていこう。退職翌日に捨てたもの。名刺。肩書はもうない。「〇〇の私」ではなく、一個人として、素のままの私で生きていきますか▼本当に大切なものは何? 残り時間がどれだけあるかは、神のみぞ知る。したいことだけに時間とエネルギーを使おう。もう誰にはばかることはない。私の人生だ。(慶田盛伸)
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